外語がなくなる。

「とうとう外語がなくなります」というメールが恩師から届いた。外語、というのは私の出身高校で、正式名称を「神奈川県立外語短期大学付属高等学校http://www.netlaputa.ne.jp/~gaigo/」という。数年前から再編の可能性が取り沙汰されていたようなのだが、別の高校との統合で、2008年に事実上なくなってしまうらしい。超ショック。
名前からしてこの異常な長さ、ただの高校ではないぜという雰囲気をぷんぷん漂わせている外語高校なのだが、確かにかなり変わっていた。いわゆる学区制からは外れた「専門校」で、神奈川県中から生徒が集まっていた。高校のくせに第2外国語があり、私の頃はフランス語かスペイン語かが選べた(今は中国語やドイツ語もあるらしい)。週に10時間以上英語の授業があり、そのかわり物理や数学3は全くやらなかった(3年生になると選択で選べるけど)。制服も校則もチャイムも上履きもなかったし、男女比は1:9で圧倒的に女の子ばかりだった。
それぞれの出身中学校で一番個性的な子が1人ずつ集まった集合体であるが故、それはそれはえらい有様になる。いわゆる勉強が良く出来る真面目な子ももちろんいるんだけど、ハロウィンの日*1には仮装してくる輩もいるしデートの日にはボディコン*2で登校してくるのもいる。学校は山の上で120段の階段登らなきゃいけないのに。エイズ、という言葉を初めて耳にした頃で、アメリカ留学帰りの子が先生になって保健体育の時間潰して教えてくれた。田舎の小賢しい優等生だった私にとっては、あまりに刺激が強すぎた。
当時二日酔いで朝のホームルームによく現れていた人気モノの担任の先生*3とは今でも付き合いがあり、昨年末もみんなで集まったりしたんだけど、卒業以来外語には行ったことがないような気がする。在校生と交流があるわけじゃない。それでもなくなっちゃうのはもの凄く淋しい。ガイゴ、というあの響きが消えてしまうなんて。あの石段(きざはし)の上の丘、視聴覚室から見た磯子の夜景は本当に綺麗なのよ。

*1:今から20年近く前にそんな風習根付いちゃなかった

*2:死語。

*3:外語がなくなりますのメールくれた恩師