2日目(9月3日土曜日)〜海沿いをじゃらんじゃらん。

良くできたもので普段朝5時に寝て昼過ぎに起きる、という怠惰な生活を送っているくせに、旅先ではちゃんと目が覚めるんですね。お部屋は「デラックスオーシャンフロント」という大いばりな名前のタイプで、窓から見える景色はこんな感じ。バルコニーで中森明菜チックに海風に挨拶するのもいいんではないでしょうか。コンラッドには1階にプールに直接出られる「デラックスラグーン」というタイプの部屋もあるのですが、「直接プールに出られるつうことはプールから誰かヒトが入ってくるのでは?!」という相変わらずの猜疑心でやめておきました*1。でもそっちも素敵そうでした。
さて朝ご飯はビュッフェ! やったあビュッフェ大好きだゼ! 昨日夕食を食べた「Suku」というレストランで頂きます。メニューは洋食から中華からインドネシア料理からフルーツからいろいろある。おかゆもあるしお味噌汁もあるしその場でゆでてくれるスープ麺もあるし「ソト・アヤム」というインドネシア名物鶏スープもある。
で、ジュースもコーヒーも紅茶もいろいろあるのだけど、南国に来たらば西瓜ジュースを飲まなくては! ウェイトレスのお姉さんが「オレンジジュース?」と聞くので「他に何のジュースがあるの?」と聞いたら「パイナップルジュース、ウォーターメロン・・」と言いかけたので「ウォーターメロン、プリーズ!」 と喜び勇んで頼みました。以前シンガポールで飲んで超美味だったのでとりこになった西瓜ジュース。まあ要するに西瓜そのまんま飲んでる味なんだけど、西瓜より美味く、西瓜より甘い。バリにいる間いったい何倍飲むのかわたし、というくらい、朝は西瓜ジュースばっかり飲んでました。ああ日本でも飲みたいよ西瓜ジュース。でも南国だからいいのか西瓜ジュース。
このオープンなレストランには、すずめやら鳩やらがやってきます。南国なんだからもっとド派手な鳥が来るかと思ったら、日本で見かけるのとおんなじスズメと、日本より地味で小柄な鳩。確かシンガポールではカラスもくちばしがオレンジ色だったゼ!(まだラッパー口調が抜けない) 南国といってもいろいろだゼ!
バリで一番見かけるのが、ジプン、別名フランジパニ、またの名をプルメリア(そう、あの聖子ちゃんの映画の!)という白い花。バリ島は他のインドネシアの島々と違うヒンズー教文化のため、店の入り口や車の中などそこかしこに色とりどりの花が捧げられています。朝は額の中心に米粒らしき飾りを付けている人も多く、耳にジプンを差している男性もたくさん見かけます。
のんびりお腹いっぱい朝ご飯を食べ、さあてプールにでも行くかな、と思ったらあらびっくり。もうパラソルもデッキチェアも全部取られちゃってるであります。コンラッドは「バレ」という屋根付きあずまやが人気らしいのですがもちろんそんなのとっくのとうに先客がおられます。
仕方なく海側に出たらまだ空いているパラソルがあり、そこに陣取ったら最後!再現なくやってくるウォータースポーツへのお誘いを断り続ける羽目になりました。「バナナボートいいねー」「パラシュートいいねー」「ジェットスキーいいねー」。要らない、要らない、要らない!  基本的に今回はオプショナルツアーなども殆ど入れず、女の子が大好きなウブド*2にも行かずにただだらりとして過ごすのが目的なので、ウォータースポーツはいらないんですよぉぉぉぉぉ!(炎上するあまりターザンさん口調に) そんな熱心な呼び子のお兄さん達を追い払いながら、読んでなかった菊地成孔の格闘技本を読んだり、海を眺めたり。バリの青空の下で「アルティメット・ロワイヤル」だの「遮那王野橋真実のなんともいえない可愛らしさ」なんて文章を読むのはとてもうっとりします。
バリの海で泳いでる人ってまず見かけない。それほど抜群に海が綺麗というわけじゃないですが、それでも日本に比べたら全然綺麗なのに。下がサンゴ礁なのでざりざりします。この頃は午前中が満潮だったので気づかなかったんだけど、午後になると干潮で思いっきり潮が引いていて、かなり陸地になってました。
お昼はビーチサイドの「Eight degrees south」で。また普通にミーゴレンとか一皿ずつ食べて2人で3000円くらい。日本と同じだ。これは何とかせねば。味はまあ美味しいですけどね。
午後になって連れがすっかり昼寝モードに突入したので、散歩に出ることに。インドネシア語で「散歩」は「じゃらんじゃらん」と言います。ちなみに「じゃらん」だと「道」。
よくガイドブックに「バリは交通手段がないのでホテル間の移動もどこへ行くにもタクシー」と書いてありますが、これがそんなことはなかったのだ! 確かにホテルの外の道路は前述の通り交通量も多く歩道もほとんどないのでスリリング極まりないですが、ヌサドゥア地区はずーっと海沿いにジョギングロードが整備してあって、そこを歩けば相当遠くまで行けることが歩いてみてわかりました。つまりその道をゆけば危ぶむことなかれ、他のホテルのレストランを利用することも可能です。で、ホテルを出てすぐ、隣にレストラン&バーがあることも発見し、そこでは何とホテルで食べる3分の1以下の値段で食べたり飲んだり出来ることを知ったのでした。なんだあ、知らなかったよぅ!
海沿いのホテルとホテルの間には、水着やらお土産やら水やら果物やらが売っているよろず屋があったり、「マッサージー」「三つ編みー」と相変わらず呼び込みもあるんだけど、なかなか楽しいです。犬がたくさんいた。野良犬なのか飼い犬なのか微妙だけど、みんな痩せてておとなしい。手ぶらでふらふら出かけたので写真撮れなくてほんと後悔。ホテルによってはいかにもな雰囲気の熱帯植物が生い茂っていたり、ガムランの生演奏やってたり、はたまたリスの餌付けをしてるんだかリスだらけの椰子の木があったりホロホロ鳥が歩いてたり。コンラッドは実は8割方日本人客だったのだけど、ホテルによっては白人ばかりのところもあるし。
地元の人たちばかりの浜もあれば、人だかりがしてるぞ?と思って行ってみるとみんなで座禅組んで瞑想にふけっている場所もありました。
あんまり面白いのでどんどん歩いていたのですが、きりがないのでようやく引き返し、後で地図みてみたら往復で5キロは歩いてました。さすがに心配してました、連れが。地図でいうとコンラッドからハイアット近くまで。この赤い矢印の岬まで行ったの。
夕食はこの散歩で見つけた、メリア・ブノアホテル隣りの「KENDI KUNING」というレストランまで出かけてみました。海辺のレストランで、日本語のメニューもちゃんとある。ナシゴレンやらミーゴレンにやらサテやらお腹いっぱい食べて、ビンタンビールの大瓶飲んで飲めない連れは甘いバリ産ジンジャーエール飲んで、それで2人で1.500円くらいですよ?! 味もホテルで食べるよりしっかりしていて美味しかった(ホテルのは洗練されていてそれはそれで良いのだが)。散歩万歳! 
帰り道、さすがにホテルとホテルの間なんかは街灯もなくて暗いのですが、怖い思いをしたことはなかったです。星がとても綺麗だった。南半球だもの、日本で見慣れない星座もきっちり見えて、ていうかあまりに星がたくさんなのでどれとどれをつないでいいのかわかんないくらい。
この夜はツアー特典のマッサージが付いてたので、夕食後にはコンラッドに戻り「Jiwa Spa」に。コンラッドの魅力の1つであるこのスパ。マッサージオイルや施術中のBGMの傾向も選ばせてくれます(ただ「チルアウト」と「瞑想」の何が違うのかよくわかんんかったのだが)。いい匂いのするオイルを塗り、最初ゆっくり、次に強めのマッサージ。気持ちよかったです。でも普段からあまりマッサージいかないし、どこが痛いということもなかったので普通に「気持ちいいなあ」という感想しか思い浮かばないんだけどね。

*1:そんなことはもちろんない

*2:バリのもう1つの魅力、自然豊かな山中にあるバリ芸術の都