わたしの一日。

sayokom2008-04-16

わたしは猫。名前はサバ。今日はわたしの一日について書いてみようかしら。
わたしはだいたい朝11時くらいに起きる。ていうか、11時くらいにおねえさんを起こしにいく。おねえさんは放っておくといつまでも寝ていそうだし。
最初は用心深く頭を「ねえねえ」と叩いて、それでも起きなかったら首筋をやんわりと噛む。これでたいてい目は覚めてるはずなんだけれど、まだ寝たふりなんかしていることが多いのでわたしはちょっと怒ってもう少し強く噛む。これで「ひゃあ、サバ痛い痛い」といって起きるのでわたしは満足。わたしは窓際にある麻の爪研ぎでばりばり爪を研ぎ、それから猫草をちょっと食べ、そうこうしているうちにおねえさんが朝ご飯を用意してくれるのでそれを食べる。ご飯はカリカリと缶詰を混ぜたやつ。そりゃあもちろん缶詰の方が美味しいのでいくらおねえさんが混ぜたところで柔らかい缶詰のところから食べちゃう。
ご飯を食べたら綺麗に顔を洗い、それからお仕事をする。わたしの仕事は、窓際で見張りをすること。部屋には外が見渡せる場所にわたし用の見張り台があって、そこで日がな鳥やら何やらを眺めてみる。ときどき、大きなカラスが目の前に飛んでくることがあって、そういう時にはさすがに興奮するけど、ほんとうはちょっと怖い。
わたしが見張らなくちゃいけないのはじつは外だけじゃなくて、家の中ではプリンターを監視しなくちゃいけない。あれは、相当に悪そうだ。プリンターがいかに悪いかは、またいつか日を改めて書こうと思う。
そんな風に見張りをしたり、おにいさんと追いかけっこをしたり、おねえさんが掃除したり洗濯したり新聞を読んだりするのを邪魔したりして、暗くなる頃には眠くなる。夕方からおねえさんはいつもお仕事にいっていなくなってしまうので、つまんないからわたしも押し入れで寝る。このお家にはわたしの寝る場所がたくさんあるんだけれど、いま一番気に入っている寝床は、押し入れの衣裳ケースの中の、オレンジ色のパシュミナの上。パシュミナは柔らかくてあたたかくて大好き。こないだ、おねえさんが久々にパシュミナを引っ張り出していたら、わたしのグレーの毛がたくさん付いていてびっくりしていたよ。「まあこれはもう仕方ないからサバにあげよう」って言ってた。良かった。
夜11時くらいになるとおねえさんが帰ってくる。わたしはもうそろそろ帰ってくる頃だな、ってわかるから、足音がすると玄関まで走って迎えに行く。で、おねえさんの靴下でばりばり爪を研ぎ、おにいさんと二人して「お腹空いたよ」と訴える。間違いなくおねえさんはおにいさんのご飯よりわたしのご飯を先に用意してくれるので満足する。で、ご飯を食べたら、みんなでテレビを見ながら集会をしたり、また追いかけっこをしたりしながら、夜は更けていく。
そんな、わたしの毎日です。毎日が同じことの繰り返しだけれど、わたしは全然かまわない。変わらないのが、いちばん好き。