『プロレス・格闘技超異人伝』

「プロレスラーはリング降りても凄いんだゼ!」という証しの本です。表紙がかなりおどろおどろしく、この本の魑魅魍魎ぶりを暗示しておりますが、メガネかけた猪木さんの笑顔がやたら好々爺で心和みますね。
扉写真にはいきなり裕次郎選手登場で得した気分。 ヤングライオン万歳!
ラインナップとしては佐山聡さんがW-ZERO3を得意げに使いこなしていたり船木誠勝さんがフライングヒューマノイド好きを告白していたりグレート小鹿さんがアメリカ時代にキムコと間違えてトイレの消臭剤を冷蔵庫に入れた思い出話だったり、大森隆男選手がアックスボンバーな読書録を熱く語ったり西村修選手が「私は日本で一番有名なインド人です」ときっぱり語っていたりといった感じ。プロレスラーだからって頭の中まで筋肉だと思ったら大間違いですよ、といういい証明になるんではないでしょうか。
大変面白く読んだのですが、ここに破壊王がいたら面白い話が聞けただろうなあ、とふと思って淋しい気持ち。ジュリーやら改造銃やら手作り豆腐やハードボイルド小説の話を愉快にしてくれたんじゃないでしょうか。橋本真也選手も、異才の人でした。